韓国の最大の伝統的なイベント、旧正月(ソルラル)を韓国人がご説明!

旧正月 ソルラル 韓国の名節についてご紹介韓国HOT情報

日本の正月、お盆のような昔ながらの伝統的なイベントを韓国では名節(ミョンジョル)と言います。
この記事では、韓国の最大のミョンジョルのひとつである「ソルラル」について詳しくご紹介します。

韓国のミョンジョル「旧正月(ソルラル)」

みなさん、旧正月を一度は聞いたことありますよね。毎年2月あたりに、よくニュースなどで中国の旧正月の大移動について取り上げられるのを見ますが、韓国人にとっても旧正月は大イベントの連休であります。
韓国ではこの旧正月を「설날 ソルラル」といいます。
これからもっと詳しくこのソルラルについてご紹介します。

「旧正月 설날 ソルラル」はいつ?

日本での「正月」、「西暦」1月1日とは違い「旧正月」は「旧暦」の1月1日を指します。
韓国ではこの旧暦1月1日の前後2日、合わせて3日間が祝日で連休になります。
旧暦なので西暦だと毎年日付が異なります。

近年の韓国では新年を祝うのは西暦の正月で、親族が集まるなど伝統行事を行うのは旧暦の正月であることが多いそうです。

「설날 ソルラル」の言葉の意味や語源

「설날 ソルラル」の語源は諸説ありますが、 「설 ソル」という言葉は新年の最初を意味し、「설날 ソルラル」は一番初めの日という意味を持っていると言われています。
新年の最初の日、一年を通していいことだけがありますようにと願う気持ちから生まれたという説があります。

また「설다(慣れていない)」、「낯설다 (見慣れない、馴染みが薄い)」という意味から、「설날 ソルラル」はすべてが新しく、慣れていないという意味を持っているという説もあります。

「설날 ソルラル」に行うこと

それでは、韓国人はこのソルラルに基本的に何を行うのかをご紹介します。

차례상 チャレサン

旧暦の1月1日早朝から韓国の各家庭では、大きい部屋で祭祀を行います。この際「차례상(チャレサン)」を膳立てしますが、チャレサンとは、先祖へのお供え膳のことです。
旧正月にはこのチャレサンに「떡국 トックク」というお餅のスープを、次回ご紹介する「秋夕(チュソク)」には「송편(ソンピョン)」というお餅を供えます。
それ以外の供物は地域や家庭のよって異なりますが、基本的にはナムル、焼き物(チヂミなど)、キムチ、果物、酒などです。

떡국 トックク

韓国では旧正月の朝、家族や親戚みんなが集まって、トッククというお餅が入ったスープを食べます。
このトッククのメイン材料のお餅は「가래떡 カレトク」という細長い棒のようなお餅なのですが、
この長いお餅のように無病長寿を願い、真っ白な餅のように純白の新しい一年の始まりを、そして、硬貨のように丸く切ったお餅を食べて豊かな一年を祈るという意味でトッククを食べたとされています。

韓国では以前数え年の文化でしたので、年が明けるとみんなが一斉に歳をとります。
なので、旧正月にこのトッククを食べないと歳をとることができないというちょっとした笑い話がありました。

세배 セベ

旧正月の朝祭祀を終えた後、子ども達は祖父母や両親、親戚の大人たちに「절(チョル/両手を両膝を床につく伝統的なお辞儀)」をしながら「새해 복 많이 받으세요(セヘ ボッ マニ パドゥセヨ)」と挨拶をします。
これを「세배 (セベ/歳拝)といいます。このセベをもらった大人たちは子どもたちに「세뱃돈(セベッドン)」というお年玉を渡します。

そして新年の挨拶として、お互い幸運や成功を祈る言葉を贈りますが、これを「덕담(トクダム/徳談)」といいます。

설빔 ソルビム

昔の韓国では旧正月の朝になるとみんな新しい服に着替える文化がありました。
この服を「설빔 (ソルビム)」といいます。
このソルビムは主に旧暦の1月1日から1月15日まで着るのが一般的でした。
ソルビムを着ることには、過去の出来事を振り払い、一年間良いことだけがありますようにという願いが込められているとされています。

민속놀이 ミンソンノリ

「민속놀이 (ミンソンノリ)」とは、伝統的な遊びのことです。
旧正月に楽しむ主なミンソンノリには、「윷놀이(ユンノリ)」「투호(トゥホ)」「널뛰기(ノルトゥイギ)」「연날리기(ヨンナリギ)」などがありました。

「널뛰기(ノルトゥイギ)」はシーソー遊び、「연날리기(ヨンナリギ)」は凧揚げのことです。
凧揚げは、家の不幸を凧に乗せて遠くへ飛ばし、良いことだけを願う遊びとして行われていました。

「윷놀이(ユンノリ)」

「윷(ユッ)」と言われる4本の木の棒を投げ、落ちたときのユッの状態に応じてコマを進めていく遊びです。

「투호(トゥホ)」

遠く離れた壺やビンなどに矢を投げ入れ、より多く入れた者が勝つという遊びです。

まとめ

ここまで、韓国の名節の一つである「旧正月설날 (ソルラル)」についてご紹介しました。

旧正月は旧暦の1月1日のことで前後合わせて3日間連休なので、旧正月になると家族や親戚がみんな集まって先祖へのお供物をしたり、トッククを食べたり、新年の挨拶をしたり、伝統遊びをしながら過ごすということでした。

次回の記事ではソルラルと共に韓国の大名節の秋夕(チュソク)についてご紹介します。

よければ他の記事も合わせて読んでみてくださいね。

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